惚れ惚れするほど、キレイな魚です。
自慢の鮎ですよ。
玖北漁業協同組合 組合長
水野良助さん
豊かな水、豊かな苔
幼い頃から家の前を流れる川を見守ってきた水野さん。 「錦川には純度が高く、豊潤な水が流れています」と太鼓判を押します。苔しか食べない鮎。つまりその品質は、苔次第。そして、良い苔が育つためには、良い水が必要です。 自慢の鮎は、自慢の川があってこそなのです。
流れつづく、錦川
錦川の支流の宇佐川では、夏の間、川に沿って100人ほどの釣り人が並びます。 全国各地から、良質な天然鮎を求めて釣り人がやってくるそうです。 全国の渓流で、鮎の遡上数が減っていると言われる中、逆に数が増えているという岩国の天然鮎。 稚魚になるまで人の手で育ててから放流する「中間育成」などの取組が、錦川の伝統を守っています。
鮎を守ること。環境を守ること
ときに川魚の住処やエサ場にもなる「葦(よし)」。しかし、増えすぎると、鮎のエサである苔の成長を妨げます。 また、鵜飼などで知られる鳥の「鵜」も、増えすぎると困る鮎の天敵です。 葦を刈ったり、鵜を駆除したり、さらに、鮎が卵を産みやすい水深に産卵場を整えたり。こうした環境づくりを通して、錦川の美しい鮎は守られているのです。
玖北漁業協同組合 組合長
水野良助さん
■プロフィール 幼い頃から、家の前を流れる川で鮎漁を楽しむ。 定年退職後、組合の理事として、川の環境を守るための取組を積極的に行っている。